2013年3月13日水曜日

ディスクリート定電流回路

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ディスクリート定電流回路個別部品で構成した定電流回路で、外部からの補助電源を必要としない自立型です。
定電流の基本特性は、ツェナ・ダイオードの電圧特性(ツェナ電圧)とエミッタ抵抗(RE)の値でほぼ決定されます。ツェナ電圧が6.2Vのものを使った場合、エミッタ抵抗(RE)にかかる電圧はツェナ電圧からトランジスタのベース~エミッタ間電圧(約0.65V)を引いた値になりますので、右の回路の場合は5.55Vになります。トランジスタのエミッタに流れる電流は、
5.55V÷RE=5.6V÷91Ω=61mA
で決定されるので、RE=91Ωの場合だとエミッタ電流は61mAになります。一方で、ツェナ・ダイオードを動作させるための電流と、トランジスタのベース電流の両方を調達しているのが定電流ダイオード(CRD)です。ここに流れる電流は、回路の条件に関係なく定電流ダイオード(CRD)の定格電流値で固定です。かりにここに2.0mAタイプの定電流ダイオード(CRD)を使用したとします。そうすると、以下の関係が生じます。
(ツェナ・ダイオードの動作電流)+(トランジスタのベース電流)=2.0mA
そして、トランジスタのベース電流は、
トランジスタのベース電流=トランジスタのコレクタ電流÷hFE=トランジスタのエミッタ電流÷(hFE+1)
という関係があります。2SD2531のhFEが100だとすると、以下のようになります。
トランジスタのベース電流=61mA÷(100+1)=0.6mA
ツェナ・ダイオードの動作電流=2.0mA-0.6mA=1.4mA
ということになります。ツェナ・ダイオードの動作電流は最低でも0.5mAは確保したいので0.9mAの余裕があります。この設計の場合、hFEが50まで低下しても大丈夫です。最終的な定電流特性は以下のようになります。
定電流特性=コレクタ電流+定電流ダイオード電流=(61mA-0.6mA)+2.0mA=62.4mA
定電流特性=エミッタ電流+ツェナ・ダイオードの動作電流=61mA+1.4mA=62.4mA

Group用途/種類名称規格測定項目測定条件
(周囲温度20~28℃)
Notes数量費用
ディスクリートSET定電流ダイオード
CRD
E202またはE2721.81mA~2.40mA
または
2.3mA~3.2mA
定電流特性Vak=10~12V許容範囲内になるものを2本ペアで選別
出力段プレート電流が40mA×2未満の場合はE202、40mA×2以上の場合はE272※
2850円
ツェナ・ダイオード
ZD
HZ6-C2(6.0~6.3)6.20V±0.1VVZDIz=2.5mA±0.5mA-2
制御
Tr
2SD2531hFE>100hFEIc=1mA(暫定)hFEが100以上のものの中から、
hFE値が揃ったものを2本ペアで選別
2
放熱シリコン
ラバーシート
13mm×18mm--シリコン・グリスの方が望ましく、
これをを塗布した場合は不要ですが2枚入れておきます。
2

※出力段プレート電流が40mA×2以上の場合は2SD2531のベース電流が多くなるため、CRDの電流値を多めにします。

梱包・送料:通常200円、ちょっと大きく・重くなると250円。
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